9月よりスタートしているクラウドファンディングついに残り9日となりました。

(クラウドファンディング以下CFと略します。)

・Makuakeページ


少し長くなりますが、何故ぼくたちが医学生と海の家をつくろうとなったのかを振り返ります。


志摩市民病院の院長、江角さんからこの話が来たのが、去年の冬頃でした。


医学生が救護活動を志摩の国府の浜で始めたけど、来年は継続ができないかもしれない。何か方法はないかという相談でした。ぼくたちの範疇ではないと思いながらも、何かできることはあるはずと頭の片隅に置きながら月日は流れて行きました。


活動しているのはBLue Sea(ブルーシー)という三重大学の医学生の団体です。海で怪我をした人の手当、人工呼吸や一次救護のワークショップを地元の方やサーファー向けに行うなどの活動を行い、少しでも地域の医療にできることを実践しています。


その活動場所は三重大学からも二時間ほどかかり、交通費も特急に乗らずとも往復3000円ほどかかります。この活動自体に賛同するメンバーは増え50名ほどとなりましたが、全てがボランティアということもあり、活動したくてもできない者もいて、足が遠のき活動自体が危ぶまれていました。


そんな状況の中ぼくたちに何ができるかと考えていたところ、志摩での活動を広く知ってもらい、押し進めるためにもU-35という若手建築家の展覧会公募コンペにチャレンジしました。そして五十嵐太郎さん審査の元、運良く今年の3月に参加することが決まりました。


Under 35 Architects exhibition 2017


志摩でこれまでやってきた活動と、これからの展望をポートフォリオにまとめて審査に通過しました。


といっても志摩でやってきたことはまだ実作として乏しく、地域医療についての取り組みとして実現に至っていない「医学生の寄宿舎」と小さな倉庫の改修「ア倉庫」のみでした。

これからどのようなことができるかはいくつか模索している段階です。


そこで、救護補助の海の家をU-35までに進めて、プロジェクトとしてなんとか一歩を踏み出せるように思考していきました。


課題としては2つです。

活動をする場所がないということ、 更にその活動する上で必要な資金がないということが課題でした。そこでCFで資金を調達し活動資金に充てられないかと考え動き始めました。


資金調達には疎く、相談できたり、共同でできる人がいないかと思っていたところ、100BANCHというプロジェクトが始まることを知りました。これは渋谷にあるシェアオフィスですが、入居者は公募で決まり3ヶ月という限られた中で何か成果を出すという目的を持ったU35が集まる場所でした。


・100BANCH


ぼくたちはこれに海の家プロジェクトでチャレンジし、採択されました。


ここではシェアオフィスを自由に使えることに加えて、各界の著名人がメンターについてくれます。そこにCFの専門家、Makuakeの坊垣さんがいました。Makuakeは「この世界の片隅に」のCFでの大成功が記憶に新しいです。ようやく動き回っているとCFをスタートするというところまで持ってこれました。


そのタイミングでBLue Seaに事情を話して、CFで海の家をつくる計画を伝えて、協力体制が築けました。


そして、次なる課題はどこで救護補助をするかでした。


実際に志摩まで行き、泊まりがけでどこだったらできるか町の人に聞いて廻り、直接交渉をして、なんとかいくつかできそうな場所を見つけました。


さらにCFの企画書作成、ページつくり、そして何より難しいのは支援して頂いた方へのリターンでした。新商品をつくって、それをリターンとするCFであればCF限定で割引などで購入できるなどができます。それとは違い、活動の支援をしてもらう社会貢献を目的しています。


志摩の特産物、救護キット、これらは今後三重県、志摩の方と相談をさせてもらいながら満足頂けるものをご準備しますので、お楽しみにお待ちください。


また、ぼくたちが志摩の「ア倉庫」で作成した椅子もリターンでご用意しております。制作済みに加えて、組み立てキットもあります。


構想から1年ほどかかりましたが、残り9日となり、達成率は35%とまだまだです。

なぜこんなことをしているのか分からなくなってしまうこともありますが、多くの方に協力を頂きながら、なんとかここまでやってこれました。そして、ぼくたちは本来現実の空間を扱う職種ですが、オンラインの場をつくることもできるとCFを通じて実感しています。


是非このプロジェクトの応援をよろしくお願いいたします。


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